2年前に小学生の息子が穿孔性(急性)虫垂炎になり、緊急の腹腔鏡手術で無事回復しました。
でも虫垂炎と診断されるまでには、症状が出てから28時間が必要で、本人は相当苦しい思いをしました。
その間、診断した2つの病院で対応した医師は小児科医が計3人で外科手術医の1人でした。
当時の状況のメモを見ながら振り返ってみて親として何かできなかったのか、理論武装できることはあったのでは無いかと思いまとめてみたいと思います。
経過
2019年秋某日 | |
午前5:00 | 息子が突如起床し、トイレに駆け込む。 |
午前5:30 | 30分間トイレから出てこないため確認するとひどい左下腹部が痛む腹痛だとのこと。
ただし最初は便意だと思ったが何度頑張っても便が出る気配はなく、一旦ベッドに戻る。 |
午前5:45 | 再びトイレに駆け込み激しく嘔吐。 |
午前8:30 | 激しい腹痛と嘔吐に波があり、どんどんひどくなる一方で、近所の小児科に電話して9:00に受診できるようになった。 |
午前9:00 | 小児科医は触診のみで、「お腹の風邪」との診断で、薬を処方された。 |
午前10:00 | 帰宅し一旦小康状態になり、処方された薬を飲む。 |
午前11:00 | 再び腹痛が始まり、トイレに行くが便は出ない。 |
午後10:00 | 腹痛の波と体力の衰えにより睡眠を繰り返していたが、激痛が始まったっため近所の総合病院に電話して診てもらうことにした。 |
午後10:30 | 小児科医が触診し、その後浣腸を実施。しかし、すぐにトイレで浣腸が出てしまったため、再度浣腸したが、激しい腹痛に抑えが効かず再びトイレで浣腸を出してしまった。 |
午後11:30 | レントゲンを取り便がたまっているような診断。しかし本人が体力の低下とともに眠くなり、腹痛が小康状態になったために一旦帰宅。 |
翌日 | |
午前7:00 | 再び激しい腹痛に見舞われ歩くこともできず。前日と同じ総合病院に電話し8:30に受診できるように手配。 |
午前8:30 | 本人を背負って何とか総合病院に連れていき、小児科部長が触診とエコーを実施し糞石と膿が発覚し、即急性虫垂炎と診断される。
同時に血液検査も実施し白血球が増加していることも分かり急性虫垂炎が確定した。 |
午前9:30 | CTスキャンを実施し、外科に移動し外科医が診察し、当日中の手術の調整しそのまま入院。 |
午後15:15 | 外科医が腹腔鏡手術を実施して虫垂を摘出。
結果として穿孔性虫垂炎であり、虫垂に穴が空きて腹部に膿が出ている状況だったため、摘出後に膿を生理食塩水で洗い流す処置を実施し手術は無事終了。 |
考察
虫垂炎を調べてみると、原因としては大便がまれに石のように固くなり糞石化することによって虫垂を塞いで細菌が溜まり虫垂炎を起こし激しい腹痛が右下腹部に生じるとのこと。
虫垂炎になり摘出が遅れると腹膜炎を併発し重篤になる可能性がある。
他の症状としては
- 初期症状から白血球数の上昇が見られる。
- 血液から炎症反応を調べるCRP値は初期は正常値であるが穿孔すると上昇する。
- エコー・CT・レントゲンで虫垂付近に糞石が確認できる。
とのことです。
結果論になりますが、最初に大した検査設備の無い近所の小児科に行ったことが間違いであったと思います。
また、上記知識が事前にあれば、エコー検査による糞石の確認と、血液検査による白血球数の確認を医師に進言すれば良かったと思います。
まとめ
子育てをしている、親御さん向けに是非とも、下記知見を共有したいと思います。
・子供に右下腹部の激しい腹痛と嘔吐の症状が見られた場合は、即大きな病院に連れて行くこと。
・医師に血液検査による白血球数とCRP値の確認を依頼すること。
・医師にエコー検査による糞石の確認を依頼すること。